ゴルフ研修生とは、ゴルフ場の寮を借りてグリーン刈やキャディなどを行い、住み込みで働きながら空いた時間を利用してコースで練習を行い、プロを目指すと言うものです。
私が働いていたゴルフ場にも、プロを目指す研修生は沢山いました。
そして、研修生同士では「ニギリ」と言うものを必ずと言っていい程行ないます。
ニギリとは、お金を賭けてゴルフの勝負をする事です。
研修生の給料は非常に少ない為、
(私の働いていたゴルフ場では月5~7万程度でした。)
新しいクラブを購入する資金や生活費等を稼ぎ出す為に
ニギリを行い、他人のサイフに喰らい付くのです。
当然私もニギリをやらされたのですが、
私はそのゴルフ場で1番下っ端の新人だった為に先輩研修生のカモにされ、
給料が無くなるまでニギリ代をむしり取られていました。
「このままでは潰されてしまう…」
そう感じた私は、ニギリで勝てるようになる為、
生活していく為に死に物狂いに練習をしました。
朝は誰よりも早くコースへ向かい、
夜は近くのゴルフ練習場の支配人の好意で
営業終了後に球拾いをする事を条件に、無料で練習させて頂きました。
「人の2倍…いや、3倍練習すれば上手くなるはず!」
そう信じて朝早くから夜の11時まで、狂ったように練習をしたのです。
しかし、必死の練習とは裏腹にあまり上達が見られず
先輩研修生のカモにされ続けてしまいました。
「何でこんなに練習しているのに上手くならないんだ!!」
悔しさのあまり血管が切れそうになりながらも
更なる練習をこなしましたが、
一向に勝てる気配はありませんでした。
そんな毎日が2年も続き、
私はある事に気付いたのです。
「よーく分かった。ゴルフに必要なのは努力じゃなくてセンスだね…」
ボロボロになった私はもうゴルフが嫌になり、
ゴルフなんて辞めてしまおうと
本気で思いました…
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